釧網本線 標茶~茅沼
そうだ、あそこへ行ってみよう。
雪の降り方は相変わらす強く、これでは山に登ってもなにも見えないだろう。
ではと思い立ったのが一昨年動画撮影に来た友人が撮影した場所だった。
その時は2月というのに雨が降り、一瞬せっかくの雪景色が台無しだと思ったが、
濡れた木々の枝は冷たい風に氷のコーティングを施された景色が広がった。
凍った枝が揺れるたびにカラコロと音をたて、それはそれは美しいものだった。
枝は雪に縁取られ、毛細血管のように黒っぽい景色へ繊細に行き渡り
落ちることを忘れた褐色の葉が、熊笹の黄葉が貴重な彩りを添える。
凍った枝の音はしないけれど、どこか初冬を思わせるこれも僕が好きな雪景色だ。
線路沿いにずっと続く白い街道の先からC11が四角い背中を見せながらやって来る。
ヘッドマークの赤、ライトの黄、黒い車体、白い蒸気…。
まるで景色が彼と同じ装いで、彼自身もそんな景色に楽しんでいるかのようなゆっくりとした足取りだった。
テーマ:写真日記 - ジャンル:日記
- 2018/02/27(火) 19:28:52|
- 釧網本線
-
-
| コメント:2
前記事の写真も雪中ならではの迫力ですが、こちらの写真は風情があっていいですね!
吹き付けた雪が冬の持つ美しさと、その裏側にある怖さの両面を身に纏う裸木、道床を白く染めるも鉄の轍が描く進む路。
そのステージに現れる罐の息遣い。
正しく荒天時にはこう撮れと言わんばかりの立ち位置チョイスと構図に拍手です。
- 2018/02/27(火) 22:35:01 |
- URL |
- ひぐま3号 #X.Av9vec
- [ 編集 ]
ひぐま3号さん、コメントありがとうございます。
雪降りの時は木々のシルエットに妙に惹かれます(笑)
丸っきりのモノトーンも冬の蒸機の醍醐味ですが、僅かな色彩があるとまたいいものかなぁと思い立ったのがここでした。
もっとも自分で見つけた立ち位置ではなく友人が見つけた場所ですから、動画とスチールの違いなだけでパクリのようなものです^_^;
せっかくの釧網本線、天気が良ければどうしても遠景を選んでしまうのでこんな時くらい接近戦で楽しもうかといった気持ちでした。
- 2018/02/28(水) 14:29:14 |
- URL |
- u403tsugaru #-
- [ 編集 ]