笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

特牛駅 僕はきっとまた・・・

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山陰本線 特牛駅    2016年11月撮影


山陰本線といえば難読駅名の多い路線でもある。
先の寅さんに出てきた温泉津(ゆのつ)もそのひとつだ。
中でも特牛と書いて「こっとい」と読むこの駅は、あの824列車の記事からずっと気になっていた。
至るところに点在する好撮影地を捨てて、是が非でも行きたかった駅である。


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特牛駅待合室  チョコンと座って、キミは誰を待っているのかね?


着いた時には日も暮れて、 寂しくなってしまうような晩秋の静かな山林に佇んでいた。
改札口を出てすぐの階段を登った所にホームがあり、無理に押した行程でもあったため
早々に切り上げざるを得なかったが、やっと、やっと果たせた訪問に感慨深くなった。


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特牛駅  


様々な表情を見せてくれた山陰本線。
天候に恵まれない日もあったが、それでも期待と想像を遥かに超えた素晴らしい路線であった。

僕はきっとまた訪れる。二度でも三度でも・・・
まだまだ見たい景色がある。
まだまだ知りたい土地がある。
その時もまた、それ以上の期待に応えてくれることだろう。




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  1. 2017/04/21(金) 00:49:50|
  2. 山陰本線
  3. | コメント:0

山陰恋やつれ

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山陰本線 飯井~三見    2016年11月撮影


朝、目が覚める。
耳の元で波の音がパシャパシャパシャパシャ…。
一面目に染みるような青い海、これが日本海てすよ。なあ社長。

パアァー!っと一面目に染みるような青い海、新鮮な空気を胸いっぱいスーーッと吸った時、下から女中さんの声が聞こえる。
番頭さん、朝ご飯ですよ。
「あいよ、すぐ行くよ」そう答えておいてポンポンポンと布団をたたむ。
トントントーンと階段を下りて、ガラッと湯殿の戸を開けてザブーンと朝風呂に入る。

生きていたイカの刺身、ね!こんなどんぶり山盛りだ。
生姜をパラッとかけて、醤油をツルツルっとたらし、一気にパアァーッと食っちまう。
あとはアジのたたきに新鮮な卵。
これで朝ご飯をたっぷり頂いて、さあ仕事ですよ、ね!

(1974年「男はつらいよ 第13作寅次郎恋やつれ」より)


テンポのよい寅さんの口上。
この作品に限ったことではないが、僕はこの寅さんの、まるでその光景が目に映るような口上が大好きだ。

普段は落ち着いた静かな町も朝を迎えてちょっと忙しい。
包丁がまな板を叩く音、鍋釜の蓋を開け閉めする音、味噌汁の匂い、表の道すがら隣近所の挨拶の声…。
そこには語られていない町並みや人の暮らしまで感じとれ、空気の匂いまでしてくるようだ。

今回、この舞台となった温泉津には寄れなかったが、それでも沿線はこんな寅さんの口上が似合う風景が点在する。
晴れていればここもきっと目に染みるような青さであろう海と山に寄り添う村。
裾を辿るように線路はあり、玄関口として石州瓦も美しい村を見渡す高台に駅がある。
こんな所に昔はD51なんて大型機関車が走っていたなんてにわかに信じられないが、
変化に富んだ日本的な風景からは蒸気機関車と共にあった懐かしい匂いが今もする居心地のいい場所だった。

またいつかここを訪れてみたい…
そして今度こそ、
パアァー!っと一面目に染みるような青い海…

を求めて、寅さんのようにふらりと旅をしてみよう…。




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  1. 2017/04/18(火) 14:35:57|
  2. 山陰本線
  3. | コメント:4

山陰本線に憧れて

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山陰本線 宇田郷~木与    2016年11月撮影


僕がずっと憧れていた路線のひとつに山陰本線がある。
京都~幡生、全長673.8キロのこの路線は、かつてC54なんていう希少な機関車が走っていた。
全区間ではないにしろ、C51からC57までの全ライトパシフィック機が走行した山陰本線とは
どのような風景が繰り広げられているのだろう…と、かねてから気になる路線ではあったが、
さらに強い憧れを持つようになったのは蒸気機関車が引退してからのことだった。

確か1980年頃だったと思う。ある雑誌に掲載された鈍行列車を取材した記事を読んだ時から始まった。
列車番号824レ。
今でもその名を聞くと胸が高鳴るこの列車は、
当時長距離鈍行列車が次第に数を減らしていった時代の中で最長距離を走る鈍行列車として知られていた。
鹿児島本線門司駅を5:20発、終着福知山駅に23:51着、走行距離595.1キロを旧客に揺られながら
18時間半の旅を綴った記事と写真はどれも旅心をくすぐるものばかりだった。



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山陰本線 木与~奈古


1979年8月に山口線で蒸気機関車が復活して以来、何度か中国地方を訪れる機会に恵まれた。
山陰本線は目と鼻の先であり、蒸気機関車と山陰本線と両方をぜひとも堪能したいと夢を膨らませていたものの
当時の僕にはそこまでの余裕はなく、計画こそはすれいつも訪問は果たせずにいた。
その後北海道に居を移し山陰との距離はますます遠くなり
やっとの思いで訪れることができたのは、昨年のSLやまぐち号ラストランに出向いた時のことだった。

今回訪れることが出来たのは益田から長門方面にかけてのほんの一部にしかすぎない。
運行する列車や運行形態が変わったにせよ、とにかくあの記事から約35年が経ちやっと実現することが出来た。

晩秋とは思えぬ青々とした日本海、入り組んだ入江、海沿いを走っていたかと思えば素朴な山里へと日本の原風景を往く。
写真誌やネットである程度のイメージは持っていたが、
実際この目に映った山陰本線はいい意味で期待を裏切られたとても魅力的な路線であった。



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山口県阿武郡 木与地区




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  1. 2017/04/12(水) 18:39:06|
  2. 山陰本線
  3. | コメント:2

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Author:u403tsugaru
下手な鉄道写真を撮っておりますが、沿線風景や旅先での一コマなども載せていこうと思います。
見て下さった方の一人でも郷愁感や旅への思いをお持ち下されば嬉しく思います。

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