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笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

ハレコズクルカゲ



石北本線 緋牛内~端野


「ヌグフルキルヤム」という法則がある。
北海道美幌町出身のオフロードバイク乗りで、数度の林道日本一周や
オーストラリア縦横断をされた経緯のある寺崎勉氏の言葉によるものだ。

雨が降りカッパを着る、ところがカッパを着たと思えば雨が止み
カッパを脱ぐとまた雨が降り、それを繰り返すという実に厄介なものだ。
これはバイクでの旅をした方なら覚えがあるはずだ。

車に乗っていても雨が頻繁に降ったり止んだりなんてことはよくあるが、
箱に入ってただワイパーを動かすだけの環境ではあまり意識することはないと思う。
体むき出しのバイクだから得られた言葉だろう。


一方で、これに似たことが写真、特に鉄道をやられている方ならあるのではないか。

下見をし、光線の向きによって場所を選定し、構図や露出を整え、
さぁお目当ての列車が来ましたよ…という時に限って陽が陰る。
列車は無情にも通過して、その後すぐに光が差し戻す…。
遠方なら年に数度、数年に一度、それが続けば列車どころか路線廃止…なんてことも有り得る話だ。

ヌグフルキルヤムに例えて言うなら「ハレコズクルカゲ」の法則である。


緑肥となるキカラシが大地を黄色く染める春のような風景…
これも初秋の北海道にはよく見られるものだ。
印象的な雲からして晴れたり曇ったり、雨が降ったりと目まぐるしく変わる天気。
しばらく安定して照っていた陽は、列車接近で雲が陰り、陰りが取れた時には通過していた。

ハレコズクルカゲ

見事に法則が適用された瞬間だった…。




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  1. 2018/09/30(日) 16:33:42|
  2. 石北本線
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常紋

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石北本線 旧常紋信号場(金華信号場~生田原)


常紋トンネル…といえばいわく付きの場所として、一般の方でも
「ああ、あのヤバイ所ね」
と広く知られているようだ。
夕方になって、何となくそこに向かおうと林道に入って行く。
ヤバイかどうかは所詮人が創った妄想だとしても、これから夜に向かう森は不気味といえば不気味だ。
とはいえ、バイクで夜間林道走行するのは冒険チックで好きなこともあり、
四方を囲まれてる車で行くことはそう恐ろしいことではない。

信号場跡を走る列車って、どこか見えるのかな…

むしろ、そんな好奇心が刻一刻と暗くなる森の奥へと向かわせた。

時折鹿の鳴き声が聞こえる。
パキパキと獣の歩く音が聞こえる。
ヤバイのはアレではくヒグマの方だと気配を伺いながら、薄れ行く景色の中、どうにか線路が見える位置に辿り着いた。

さすがに無音でいるのは危険とスマホに入れてる友人制作の蒸機動画を目一杯の音量で流す。
動画の中の汽笛が静まり返った深い森に木霊する。
昔はこうしてこの山奥に響いていたんだろう…
そんな感傷に浸っていると、チラリとヘッドライトが木々の間をやって来た。

喘ぐエンジン音…
列車は重い足取りで、かつてのスイッチバックの分岐器上に設けられているスノーシェルターに入って行く。
詰めが甘くて若干列車がぶれ課題は残ったが、
いつの間にか獣の恐さを忘れて夢中になっている自分がそこにいた。




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  1. 2018/09/29(土) 07:50:31|
  2. 石北本線
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北海道色



石北本線 端野~緋牛内


JR北海道の車体色は北海道という地域によく似合っていると僕は思う。
国鉄時代の、不思議とその地域に溶け込んでいた各路線の車体色は、
JR化後は全く受け付けないものになってしまったものが多く存在する。
JR北海道とて中には「どうもねぇ…」という車輛もあるのだが、それでも比較的好感が持てる方だ。

キハ183系もそのひとつで、個人的には国鉄特急色よりもいいくらいだ。
変に重々しくなく、軽やかで、北海道の広い大地を爽快に走る!というイメージを持つ。

午後、秋の爽やかな青空に雲が浮かぶ。
踏切の音が風に乗り、端野駅を通過した大雪1号が加速して来る。

あ、この景色…列車と同じ北海道色…

キハ183系イメージそのままに、緑の草原を小気味いいリズムを刻んで颯爽と駆け抜けた。





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  1. 2018/09/28(金) 18:20:19|
  2. 石北本線
  3. | コメント:0

光路

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石北本線 奥白滝信号場


帰路の途中、丸瀬布で普段ならとっくに通過しているはずのオホーツクとすれ違った。
JR北海道のHPを見ると、網走発オホーツク4号30分の遅れとなっている。

定時なら対向のオホーツク3号とは国境を越えた上越信号場で交換となるはずたが
遅れを持ったこの日はどこで交換するのだろう…。
そんな興味が湧いて来て、手持ちのダイヤ表から奥白滝と予想した。

どうせなら見ていこう…。

上越だろうが奥白滝だろうが、真っ暗な山中での交換劇を見ても変わり映えはしないにしても
こんな機会でなければ見ることもない…そんな気持ちから一旦帰りかけた道程を引き返した。

暗がりの奥白滝に着くと、既に峠を滑り降りたオホーツク3号が静かに停車していた。
やはりここで交換だ。
急いで機材をセットしている間に踏切が鳴る。
間もなくゆっくり構内に進入して来たオホーツク4号…。
ヘッドライトが急ぐ札幌への道程を照らし、文字どおり光路となって浮かび上がった。




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  1. 2018/09/24(月) 14:49:52|
  2. 石北本線
  3. | コメント:0

先人たち

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石北本線 白滝~奥白滝信号場


子供の頃、お墓とかお寺などといった類いは恐いものの代表だった。
お化け、霊的なものがイコールだったからだが年を取るに従い、先人たちを敬い尊う場としてからむしろ落ち着く場となった。

僕もいずれ死を迎える。
その時、鉄道沿線にでも埋葬されたらいいだろうなぁ…なんて思うことがある。
ただ、どうなんだろう。
鉄道沿線であれ、景色のいい所であれ、あまりにも古里が変わって行く様を見続けるというのは…。

鉄道が敷かれ、蒸機が走り、ディーゼルになり、高速道路ができ、駅が廃止になり…。
もしかすると国旗を振って万歳三唱をもって迎えた路線そのものが今後廃止を加速するかもしれない、そんな時代になった。

時代はより便利になった半面、地方は過疎が進み、精魂込めて手を加えて来た土地が荒れていく。
北海道に限らず、全国でそのような光景を目にすると時代を見続けていくというのも辛いものがありはしないだろうか。
田舎だから都会のようにはなりはしないだろう。
けれど、見放されたように廃れていくのは何とも哀しいではないか…なんて思うこともしばしばだ。

ここに眠る先人たちはどんな想いで古里を見ているのだろう。
死んでしまえばわからない、生きてる者たちの勝手な想いと言ってしまえばそれまでだが、
それはそれで偲びないものだと、早くも雪虫がチラリ舞い始めた初秋の里で列車を眺めていた。




  1. 2018/09/23(日) 00:40:23|
  2. 石北本線
  3. | コメント:0

ひうしない

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駅に陽が暮れる。
何も考えず、じっとそこにしゃがんで過ごす時間が堪らなくて、
この駅によくやって来ては暗くなるまで眺めている。



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ひうしない、という響きになぜか魅かれる。
だからという訳ではないが、時々用がなくてもこの駅から列車を利用する。

列車が遠くからやって来て「来た来た」とときめく胸。
駅に降り、帰って来たとホッとしながら何だか切ない入り乱れた感情…。



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乗る時も降りる時も
ただ純粋に鉄道を見ていた頃の気持ちが自然と甦る。
趣きある木造駅舎でもなんでもないけれど…

緋牛内駅は僕にとってそんな駅である。




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  1. 2018/09/22(土) 01:29:31|
  2. 駅・設備
  3. | コメント:0

秋、なんだなぁ…

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石北本線 端野~緋牛内


収穫の秋、実りの秋。
秋といえども今朝の我が家は3℃、川湯方面では氷点下になったそうだ。
さすがにこの気温は行き過ぎだと思うが、秋だなぁと思うものの中に朝晩の冷え込みがある。

くすみ出した緑…
穂が伸びてきたススキ…
虫の声…

収穫に勤しむ農家さんの姿も、本格的な紅葉とまでいかなくても秋を感じられる光景のひとつだと思う。

今の時期、畑では玉ねぎとじゃがいもの収穫が繁忙期を迎え、シートを被ったコンテナが点在する。
そこここでそんな光景を目にするわけだが、とりわけそれが秋の北海道の風物詩のようで
秋だなぁ…としみじみ思ってしまうのだ。

だいぶ短くなった陽が畑を染める。
薄手の上着でも一枚羽織りたくなる寂しげ色の大地に列車の音が伝わった。

もう、秋なんだなぁ…。




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  1. 2018/09/12(水) 19:41:05|
  2. 石北本線
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災い

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石北本線 緋牛内~端野


ノイズだらけだけど、撮るか撮らないか…、機材があるかないか…。
どんな機材であれそれがあること、撮れる環境があることのありがたさを忘れないようにしたい。

今の社会、どれだけ便利の上にあるか。
便利を便利と思わず、なに不自由ない暮らしを忘れてやしないか。

今年だけでも西日本暴雨、台風21号、今回の胆振東部地震で亡くなられた方がいる。
家を無くした方がいる。
生活を奪われた方がいる。
不自由な暮らしを強いられている人がごまんといる。

コンビニやスーパーに物がない…
携帯が使えない…
ネット環境が不通で困った…
と不満を言う前に我が身が無事なことに感謝したい。
家があることのありがたさに感謝したい。




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2018/09/10(月) 23:43:59|
  2. 石北本線
  3. | コメント:0

遥か 藻琴山

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石北本線 緋牛内~端野    2018年7月撮影


今年の夏はだめでしたね…
珍しく線路端で会った同業の方と立ち話をした。
夏らしい陽気と言えたのは僅かばかりで、我が家では今年も扇風機を出すことすらしなかった。

カラッとして、それでいて日差しが強いオホーツクの夏ははたして今年は何日あったのだろう。
標高ちょうど1000mの藻琴山が見下ろす夏の風景。
うーん、もう少し見たかったな…




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2018/09/06(木) 00:40:51|
  2. 石北本線
  3. | コメント:0

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当ブログは写真ブログではなく、あくまでも日記の立ち位置のつもりでいます。写真は落書き代わりのいい加減なものですので、予めご了承下さい(´▽`;)ゞ

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