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笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

一歩ずつ

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秩父鉄道 浦山口~影森    2014年7月撮影


今現在、外は雪が降り、薄っすらと積雪状態になっている。
とにかく寒い一日で、つい数日前に27℃を記録したのが嘘のようだ。
街ではツツジも咲き始め、世間では10連休だの桜前線札幌上陸だのと聞くそんな折、
見るからに寒々しい景色に変貌し足踏み状態となった緑の季節…
花の蕾も木々の新芽も膨らんで、
坂を登る汽車のように一歩ずつやって来るのを今か今かと待ち望んでいる。




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  1. 2019/04/27(土) 02:11:56|
  2. 秩父鉄道
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鯉のぼり

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石北本線 留辺蘂~相内


甍の波と雲の波
重なる波の中空を
橘かおる朝風に
高く泳ぐや鯉のぼり

「甍の波と雲の波」と詠う詩は、連なった瓦屋根と雲の様子を波に例えた大和言葉である。
柑橘系の一種、橘の花が咲くのは5月であるから、鯉のぼりと聞いてパッと思い浮かぶのは
新緑と花々が咲き誇り、黒々とまたは朱々と輝く瓦屋根と青空に浮かぶ雲の水面を泳ぐ姿だ。

鯉のぼりは緑の季節に泳ぐもの…というのが常であった身からすると
まだ褐色といっていい景色に泳ぐ鯉のぼりは未だに不思議な光景として目に映る。
よく晴れた青空ならまだいいが、4月5月といえど時には吹雪く景色に寒々と泳ぐ姿はもう気の毒でしかない。
反対に北国に生まれ育った人からすれば当たり前のものであろうから、
それを思うと同じ国土でも生まれ育った土地により感じ方は様々というのが面白い。

朝は氷が張っていたはずなのに、日中の気温は夏日目前の24.9℃となった北見地方。
冬と夏が一日にしてやって来る…なんて日が時々起こりうる浅春の大地にも鯉のぼりが泳ぎ始めた。
琥珀色に染まる一日の終わりに明日を祈る。
甍の波や緑はなくとも、せめて春らしい雲の波に泳がせてあげたいものだ。




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  1. 2019/04/22(月) 03:03:05|
  2. 石北本線
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仁頃山を仰ぎ見て

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ルペシュペ、峠の麓町留辺蘂を抜けた平野部を石北名物「タマネギ列車」が風を斬る。
現車11輌、前後にDF200が付く石北本線最長編成となる列車だ。

このくらいの編成は当たり前だった鉄道華やかりし頃。
コンテナ編成などの専用列車だけでなく、二軸貨車やボギー車のバラエティに富んだ編成…
地響き立てて蒸気機関車がガシュガシュと、タン・タン・タタン・タタンタタン・タタン・タン・タン…と後に続くジョイント音。
いーち、にー、さーん…と、別に誰に頼まれたわけでもなく自然と輌数を数えていた。
今は「あ、一輌」「これは二輌ね」と数える間もなく一目で判断できる短編成が寂しい。



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石北本線 留辺蘂~相内


秋が過ぎ、北見で身近な仁頃山が白くなると「そろそろ本格的な雪も近いね」の会話が増えて来る。
雪一面となった冬を越し、畑に少しの緑が芽生えてヒバリが囀り始める春が来る。
秋とは逆に白い線が頂へと上がっていけば、タマネギ列車の一年が終わる頃だと山が言う。

積み荷が待つ北見駅まであと少し。
文字通り、運行も佳境の貨物列車が仁頃山を仰ぎ見てラストスパートに入った。




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  1. 2019/04/16(火) 16:08:39|
  2. 石北本線
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春を乗せて

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石北本線 美幌~緋牛内


フキノトウが雪の下から顔を出し、そろそろかなと思いながら線路端を覗く。
あったあったと黄色い野花に顔がほころぶ。
まだまだ茶褐色の多い景色に、小さいながらもようやく芽吹いた春の色。
どこにいたのか虫たちが早速花を見つけて飛んできた。
待ち望んでいたのは人だけでなく、厳しい冬を耐えた全ての生き物だ。

時を刻む列車がやって来る。
次にツツジ、桜とひとつずつ春を乗せて…




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  1. 2019/04/14(日) 20:02:32|
  2. 石北本線
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海原遥か

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釧網本線 原生花園~北浜


つい一月前までオホーツクの海は流氷が浮かぶ白い海だった。
温暖化の影響か、いつもなら今頃迎えるはずの海明けは平年より21日も早かったという。
4月を迎え続々と桜の便りが届く中、着いた先の海岸沿いは北風に乗って雪がチラホラ舞って来る。
それでも雲は流れ列車の通過時刻が迫ると、幕が上がった舞台のように明るい日差しが差し込み景色は一変した。

この海原に遥かシベリアの地は遠く…
潮騒を聞きながら、見果てぬ異国への旅情を乗せて列車が往く。




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  1. 2019/04/11(木) 23:07:29|
  2. 釧網本線
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一人占め

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石北本線 女満別~呼人


ザラメ状になった雪の斜面をよじ登る。
真冬じゃないしと長靴ひとつで踏み出せば、思った以上の残雪にものの数歩で足はビショ濡れになった。
新芽は膨らみ気忙しい鳥たちが囀りを交わすが
オホーツクの春はまだ浅く、ナメてかかったしっぺ返しを足元に食らう。

かつて夜行急行大雪が堂々10輌前後の編成そのままに、北見で普通列車と名を変え走破した。
現役最晩年の蒸気機関車が石北路の東端を締めくくる。
大雪くずれと呼ばれた列車は陸羽東線の迂回急行津軽と並び、
地味と言われたC58最後の大輪の華であったことだろう。
多くの人が降りた丘の狭間に零れた夕日が差し込んで、まだ色の乏しい景色が燃えて来た。
時間と共に深味を増してく夕焼け色…
濡れた足の冷たさを思い出すこともなく、一人占めする朱い光から現れたローカル列車を迎えた。




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  1. 2019/04/09(火) 15:01:42|
  2. 石北本線
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早春 端野俯瞰

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曇りや雪マークの予報が出ていた午後。
けれども午前と同様に日差しが注ぎ、一向に怪しくなる気配がない。
昨日よりは幾分澄んでいるように思えたが、キリっとした真冬のそれではなく多少モヤッた春独特の空だった。

端野俯瞰。
別にそんな名称がついている訳ではなく自分勝手に呼んでいるお気に入りの場所のひとつ。
期待せず外に出ると意外にもきれいに見えていた、容姿、山名共に大好きな斜里岳が見えると
同じ画を何度も撮っていながら行ってみるかという気にさせる。
他何ヵ所かの俯瞰場所同様に斜里岳をはじめとして、阿寒、藻琴、遠くは知床の山並みまで眺めることが出来る。



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石北本線 端野~緋牛内


右に見えるは海別岳。
釧網本線でお馴染みの止別ストレートを斜里に向かってほぼ正面に見える山がこれに当たる。
知床半島の付け根に位置し、一見すると独立峰のように標高を下げた稜線は遠音別(おんねべつ)岳を経て知床連山へと続く。
斜里岳との間に、根室国と北見国を結ぶはずの、夢半ばで廃線となった根北の二文字がR244の峠として残る。

山岳路線の石北本線というと常紋越えがあまりにも有名で知床連峰が望めるイメージはなかったのだが
こんな景色を見せてくれるとは当初思いもしなかった。
この時季、緑といえば融けた雪の下から芽吹き出したフキノトウと秋蒔き麦くらいなもので
雪国ではない地域からすればまだまだ冬景色かもしれないが、
畑に融雪剤が撒かれ、ビニールハウスで農作業が始まり、土が見え出した景色は紛れもなく春の景色だ。
仄かに朱くなりはじめた丘の裾野を、ぐるりと回り込んで走る列車が緑に囲まれるのはあと一月ほどである。




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  1. 2019/04/04(木) 06:13:31|
  2. 石北本線
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らしくない

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真岡鉄道 真岡~寺内


たまには正面から風を切って走る君の姿見でも撮っておこう。

恐らく芳賀路で迎える最後の春。
東武に行ってからの運用がどうなるのか分からないが、
もうそうそう会うこともないだろうとの気持ちがそうさせた。

けれども慣れないことはするもんじゃない。
お前らしくないねと汽車が来る。
やっぱり違うよねと対話する。

つんと鼻に付く石炭の匂い、続く客車の響き、霞み小さくなってく後ろ姿。
これぞ汽車の去り際、汽車の郷愁…。
背中で語る旅人を、せめて目に焼き付けておこうと構えた両腕を下ろした。




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  1. 2019/04/02(火) 14:36:24|
  2. 真岡鐡道
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当ブログは写真ブログではなく、あくまでも日記の立ち位置のつもりでいます。写真は落書き代わりのいい加減なものですので、予めご了承下さい(´▽`;)ゞ

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