FC2ブログ

笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

甦れ、高原の機関車

P5205785-1 (2)fc

山梨県北杜市 清里駅前


蒸気機関車の、とても素敵で大好きな動画作品「蒸映」。
僕はこの作品を単なる個人的趣味の動画ではなく、映画として捉えている。
何度となく心震わされ、時に励まされ、胸が熱く涙腺を緩まされたかしれないが、それを制作公開している友人から
清里駅前に保存されているC56149について連絡が来た。

初夏の高原に訪れた際、静かな月夜に照らされ傷みの進んだ身体を横たえていた149号機。
仮にも駅前、清里という観光地においてその姿は痛々しく、町としてもいい印象は与えないとさえ思え
何とかならないものかなぁと思っていたが、現在、当機を修復するため

「清里駅前C56 メイクアッププロジェクト」
(https://readyfor.jp/projects/kiyosatoc56149)

としてクラウドファンディングで支援を呼びかけており、友人の周囲で縁もあったことから動画配信がされた。





蒸気を上げ汽笛を慣らし、大地を揺るがす走る蒸気機関車は魅力的だし、どうしても注目が集まるのは人情だろう。
一方で静態保存機は注目度が低く、手入れが行き届き幸せな余生を送っている機関車は少なく
人々から忘れ去られ荒廃し既に解体された機関車もいる。
動画内でも流れているが、一度解体されてしまえば二度と元に戻すことは出来ず、
ある人にとっては大切な思い出があり記憶が刻まれており、解体はその記憶や歴史をもバラバラにされてしまうに等しい。
蒸気機関車だけにとどまらず、人々に惜しまれつつ解体されたもの数知れず
悲しいことに、とかく日本はそういった価値観に乏しいように思う。
写真に残る、人々の胸に残る、そんなものだけでは語れない、済まされないものがあると僕は思うのだ。

149号機に縁があった訳ではないが、個人的にもC56という形式は思い出がたくさん詰まった機関車であり
両親も八ヶ岳山麓の風景には一方ならぬ想いもあるため、微力ながら一家で支援に参加させて頂いた。
一度ボロボロに荒廃したため、再び煙を上げて走れることは望めない機関車であるが
是非とも支援が成立し、今一度きれいに修復されて披露されることを切に願うばかりだ。




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2019/09/18(水) 11:46:52|
  2. 廃線・保存機
  3. | コメント:0

アナログ

P9070224-1fc.jpg

小海線 佐久広瀬~佐久海ノ口


古い人間な故、基本的にデジタル物よりアナログ物の方が好みである。
東日本震災の時に途絶えた通信網で実家で活きたのが、保管していた黒電話である。
デジタルなんてモロいもんよ。困った時はアナログよ、と高笑いする親父の声を聞いて無事の様子にホッとしたものだ。

バイクはバッテリーすら積んでいないキック始動の空冷エンジンのもの。
勿論最近のような電子装置類などあるはずもなく、あるとすればETCくらいか。
そのETCも二輪取扱店からバッテリーがないなら付けられないと言われ、そんなバカなことがあるかと
9V電池とスイッチを配線してETCを繋ぎ腰袋に入れて、いい加減にハンドルからぶら下げた、
専門店に頼めば3万も4万もするような代物を8千円で済ませた物で料金所を通過している。

車も一度は仕方なくAT車に乗ったが、運転していてつまらなく鬱陶しいのでMT車である。
よく、いちいちクラッチを踏むのが疲れない?面倒じゃない?と聞かれるがそんなことを思ったことはなく、
以前、実家から浦和までの片道約50キロを渋滞に巻き込まれながら通勤していた時もMT車だったが、そお?といった感じだ。
むしろ自分の意図したパワーレンジで走れるから断然気持ちいい。

まぁそうは言っても、カメラなんぞはデジタル物になってくれたおかげで
写真や機材のイロハも知らない適当にパシャパシャやってるだけの自分でもそれなりに撮れてしまうことはありがたい。
だが、フィルムの頃の方が楽しかったし、撮ることに対して下手は下手なりに真剣だったように思う。

で、腕時計もデジタル表示はダメである。
高級時計の価値を分からないので、どこ製だかも分からない20年前に千円で買ったアナログ時計だ。
これがたまに役に立つ。
まだ先に続いているはずの作業道を見落とし、間違えたとの勘違いから廃道を進んで道から外れ
本来なら15~20分ほどの山登りで済むところを一時間以上彷徨ってしまったが
見通しの利かない森の中でも時計の指針からおおよその方角の見当がつけられたのでお目当ての地点へ辿り着けた。
沢を渡りひと山越え、元気のある内は払っていた蜘蛛の巣と枝葉を頭や顔に絡めたまま
山の向こうに聳える大好きな八ヶ岳と、これから佐久平へと流れ出ようとする千曲川を
爽やかな風に吹かれながら、しばらくの間眺めていた。




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2019/09/16(月) 21:29:20|
  2. 小海線
  3. | コメント:0

天空へ向かう

P9070200-2fc.jpg

小海線 小淵沢~甲斐小泉    


JR線の中で最も標高の高い所を走る小海線。
沿線を通ったのは何度あるだろう。
信州の行き帰りは必ずどこかの区間と並走しているので相当数に及んでいるが、完乗したのは祖父の葬儀の帰り道に
長野から小諸で乗り換えた一度だけのお粗末振りだ。

まだ大型自動二輪の免許が現在のように自動車学校で取れなかった時代、免許試験場での取得は大変厳しく
全国的にも合格率は低くて神奈川県でも7%とか8%とか言われていた。
上手い人で5~6回、普通でも10回前後、下手をすると20回とか30回、それ以上かかっている人もいると聞いていたので
合格率が12%前後と少し良かった信州で取ることにし、沿線に住所変更したこともあって小海線は身近に感じる。
友人のナナハンを借りては夜の公園で練習し、モトクロスやトライアルの真似事など一通り接していたこともあって
人よりはバイクに慣れていたのだろう。
運もあって一発で受かり小海線通いは呆気なく終わってしまい、合格した喜びと、もっと通っていたかったと複雑な心境であった。
地元じゃないけど地元路線のように感じ過ぎて今まで一枚の写真すら残すことはなく、今思えば随分勿体ないことをしたものだ。

たまたま茅野に用事があったので、せっかくだからと超有名な地点へ立ち寄った。
古くC56が悪戦苦闘するシーンから現在まで、自分などより遥かに上手な写真を目にすることが出来るので珍しくも何ともないが
国内二番目の標高を持つ北岳を筆頭に、甲斐駒ケ岳、鳳凰三山など連なる南アルプスの雄大な眺めは
何度見ても素敵だなぁと心底思う。
心地良いエンジン音を響かせ、列車は天空に向けて坂を登る。
生憎山に雲がかかってしまったのは残念だけれどまた来よう。





テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2019/09/12(木) 14:21:59|
  2. 小海線
  3. | コメント:0

じゃあね

P9010120-1-10fc.jpg

秩父鉄道 武州中川~武州日野


夏休みが過ぎ、9月に入った秩父地方はまだ暑かった。
桜の木ではミンミンゼミが我が物顔で鳴き、一見するとまだ夏の色も
草むらからはエンマコオロギのきれいな鳴き声が聞こえて秋を報せている。
ジメッと纏わりつく暑さは不快以外の何物でもないが、過ぎ去る夏に一抹の寂しさが込み上げて来るのは
他の季節にはない感覚だ。

夏の間、暑さを逃れて山にいた赤とんぼが里に下り、ススキの穂も出だした細道を汽車は往く。
長く続く上り坂に、さあ、ゆくぞと勇ましく鳴らした汽笛も、どことなく夏への別れの郷愁染みた音色に聞こえた。




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2019/09/09(月) 16:33:11|
  2. 秩父鉄道
  3. | コメント:0

プロフィール

u403tsugaru

Author:u403tsugaru
当ブログは写真ブログではなく、あくまでも日記の立ち位置のつもりでいます。写真は落書き代わりのいい加減なものですので、予めご了承下さい(´▽`;)ゞ

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

ご挨拶 (6)
宗谷本線 (15)
石北本線 (119)
釧網本線 (41)
根室本線 (2)
釜石線 (1)
陸羽東線 (1)
只見線 (9)
真岡鐡道 (18)
上越線 (1)
秩父鉄道 (19)
高島線 (1)
大井川鐵道 (14)
山陰本線 (3)
山口線 (7)
肥薩線 (1)
保存鉄道 (11)
廃線・保存機 (14)
駅・設備 (10)
雑記 (4)
未分類 (1)
非鉄・番外編 (3)
飯山線 (13)
長野電鉄 (2)
鶴見線 (2)
小海線 (3)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる