笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

迎え火

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実家にて    2015年7月撮影


(今回は非鉄、全く鉄道に関係ないことなので興味ない方はスルーされて下さい)

先週末の予報では今週は例年並みの気温に下がるとなっていたオホーツク地方。
それが見事に外れ、連日30℃前後の気温が続く。
道内の人には相当堪えているようだが僕にはありがたい。
確かに暑くて汗は噴き出るが、関東など内地に比べたらやっぱり北国の夏の暑さでなのである。
日差しが強くて暑いだけでアスファルトの照り返しも少なく、あの息をするのもしにくいような、人工的に温められたような空気の暑さがあるわけじゃない。
そんな空気が風に吹かれれば熱風という表現が相応しい。
それに熱帯夜がない。夜となれば20℃前後に下がり、郊外に住む自宅の周辺は肌寒くすらあり
エアコンのない我が家で日中であっても扇風機すら出していない状態で我慢できるほどだ。
毎日毎晩厳しい暑さに見舞われている方々からすれば羨ましがられることだと思う。

その暑い夏…といえば、スイカに風鈴、蚊取り線香、花火に水遊び、そしてお盆である。
花火大会だとか大きな夏祭りなどの人が多く集まる行事は好まず行きもしないのだが、自宅で行うお盆の行事は子供の頃から好きだった。
一般的にお盆といえば8月だが僕の実家の方は7月で、日付の変わった今日が盆の入りだ。
旧暦の頃の盆は7月だったものが、明治以降の新暦になって旧暦の日付がそのまま新暦に移ったらしい。

かなり以前に仏壇の過去帳を見ると元号が文化と書かれている箇所があった。
家系図はないので果たしてその先があるのか不明だが、少なくとも江戸時代後半の頃から代が伝わっているのだろう。
菩提寺へ墓参りに行き、線香を焚き花を添える。
並びにある古い墓にも線香を添えて供養した。
幼い頃、一体いつのものかと思われるこの古びた墓がなぜ家の墓にあるのか不思議だった。
恐らく親に聞いていたのだろうが全く覚えがなく、あれはそういったご先祖の墓だったのかとその時ようやく理解した。

いつもはキュウリとナスだった精霊馬が、この年はどういう風の吹き回しか藁細工のものだった。
おがらを燃し、ミソハギの束を閼伽水を浸け、水の子にかけて先祖を迎え入れる。
さすがに仏壇のろうそくの火を一晩中絶やさぬというのは火災の恐れからやらないが
起きてる最中は火を絶やさず、いつもより豪華な供え物と明るく灯る仏壇に、なにか家の中が賑やかになったような錯覚をする。
人間都合のいいもので、普段は霊的なものは信じないくせにこういう時は霊の存在を感じるものだ。
怖いという存在ではなく、よう帰りなさったなぁと慈しむような不思議な気持ちになる。

子供の頃は近所でも盛んに見られた迎え火・送り火。
地元では再開発が進んで超高層マンションが建ち並び、実家周辺も随分と様変わりして今ではすっかり見なくなった。
新しく住居を構え地方から来られた方も多く、古くからいる近所も世代が変わり
アパートやマンションでは環境もないだろうし、忙しい都会では段々と面倒にもなって来ているのかもしれない。
けれども、先祖を敬う日本の良き伝統、良き風習…
時代がどう変わろうと、僕はこういうものは大事にしたいし今後も残していきたい…と迎える火を見つめてそう思った。




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  1. 2017/07/13(木) 01:37:43|
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