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笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

春霞の汽車



釧網本線 塘路~茅沼


暦の上では春とはいえ、まだまだ寒さの厳しい日が続く北海道。
それでも日中の日差しは明らかに強くなり、白い雪の眩しさにやはり春の気配を遠くに思わせる。
この日は太平洋側に進む低気圧により暖かい風が入り込み、湿原は3月のような陽気に包まれた。
一気に進む雪解けに道路は汚ならしい限りだが、霞む景色はほのぼのとした柔らかい表情になっていた。
キリッと引き締まった空気に遥か向こうまで見渡せる風景は目を見張るものの、
長く厳しい冬を過ごす一人としては、モヤった景色は力んだ身体と気持ちをホッとさせてくれた。

塘路発車の汽笛が鳴る。
直線距離にして3~4キロはあるだろうか、汽車の汽笛は彼方から湿原を渡って響いてくる。
サルルン展望台の丘を縫い、やがて広大な湿原の中を一直線に進む線路の上に煙が揺れて流れる。
春霞を行く今日の汽車は足取りもどこか軽やかだった。

機関車アップや編成写真もいいけれど、せっかくの湿原を走る蒸気機関車なのだからそればかりは実に勿体ない。
鉄道とて風景の中を走るもの。
風景の一部を走るからこそ汽車は美しいのだ。
そんな財産ともいえる日本離れした風景を行く姿…、僕はいつまでもいつまでも眺めていた。




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2018/02/14(水) 14:41:05|
  2. 釧網本線
  3. | コメント:2
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コメント

コッタロからの眺め…
氷結したシラルトロ湖と釧路湿原からなる大自然パノラマビュー
この光景の中に存在する人工物は二条の鉄の轍だけ。
その鉄路を息遣いも荒く駆け行く汽車の姿はもはや人が作った機械ではなく
そこに生息している野生動物に見えてしまうほどの大自然感ですので
こうして風景重視に切り撮ることこそが自然との対峙だと思っております。
因みにこの思い、結構厄介でしてドンドン汽車が豆粒状態になってしまいますので
ご注意下さいね(笑)
今回、冷泉橋近くの法面に登って大自然と対峙しましたが、正しくその思いが強く出てしまい完全に豆粒状態でした(汗)

元道東育ちの道産子としては、冬の釧路は晴れでがっつり冷えて空気がピリピリキラキラって言うのが定番、ある意味そう想定して来ていますので、今回は此処は何処よ?ってほど暖かくって拍子抜けでした。

  1. 2018/02/14(水) 18:03:18 |
  2. URL |
  3. ひぐま3号 #X.Av9vec
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

ひぐま3号さん、コメントありがとうございます。

この撮り方で対象物が気動車だったら「なんだこれ?」かもしれませんね(笑)
煙のある蒸気機関車だからこんなことが出来るのかもしれません。
車輌の魅力としてアップや編成写真も好きですが、せっかく雄大な風景がすぐそこにあるのにわざわざ遠方から来て追っかけまでして線炉端でしか撮らない…なんて私には勿体なくて出来ません。

蒸機は人が手間をかけて火を点し、二人の乗務員が息を合わせて動かすことで単なる機械に魂が宿る…。その生命力ある機械が大自然を行けば野性動物の如しとは同感です。

自然は偉大です。蒸機のみならず他の鉄道車輌すら美しいものへと変えてしまいます。車輌ありきではなく、自然ありき、風景ありきだからこそ鉄道が美しく感じるのだと私も考えています。

冬の道東は仰るようなイメージが私も強くありますが、こんなボヤけた風景を見せてくれたのもきっと何かの煙(縁)だったのかもしれません。
豆粒状態…(笑)、気を付けますf(^^;
  1. 2018/02/14(水) 19:49:19 |
  2. URL |
  3. u403tsugaru #-
  4. [ 編集 ]

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下手な鉄道写真を撮っておりますが、沿線風景や旅先での一コマなども載せていこうと思います。
見て下さった方の一人でも郷愁感や旅への思いをお持ち下されば嬉しく思います。

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