笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

あの頃のまま

北海道は四季がハッキリしていると地元の人は言う。
美しい風景を存分に見させてくれる土地であることには違いないが、春らしい風景に浸る余韻もそこそこでは素直に「そうですね」とは言い難く、
それを言うなら信州や飛騨地方といった辺りの四季の方がよりハッキリしているように僕は思う。

先月まで雪が降り、緑もほとんどなかったオホーツク地方。
5月に入ると遅れていた季節は一気に進み、いきなり初夏の陽気になる時がしばしばある。
この日もそんな春を通り越した一日となった。

ちょっと立ち寄ってみた場所、そこに山桜がまだ緑も生え揃っていない木々の中で彩りを添えていた。
線路際に立てば線路や枕木が焼けるいい匂いがする。
僕はこの匂いが大好きだ。
列車を待つ間、鳥の囀りを聞き、風に撫でられ、線路の匂いを嗅いで過ごす時間。
そこに列車がなくても線路があるだけで「なんかいいなぁ」と思えてしまうのである。
ふと少年の頃、ちゃぶ台の上にマッチ棒で線路を組み、複雑なポイントも作って遊んでいたことを思い出した。

初夏の陽気に少々困惑気味の列車が陽炎に揺らぎながら姿を見せる。
焼ける線路の匂いとローカル列車。
こんな時の僕は、幾つになってもあの頃の鉄道少年のままである。



P5130244-1fc.jpg

石北本線 女満別~呼人

OLYMPUS E-5
ZUIKO DIGITAL ED50-200mm F2.8-3.5 SWD




  1. 2016/05/15(日) 23:49:54|
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下手な鉄道写真を撮っておりますが、沿線風景や旅先での一コマなども載せていこうと思います。
見て下さった方の一人でも郷愁感や旅への思いをお持ち下されば嬉しく思います。

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