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笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

消えた鉄路

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旧国鉄士幌線 タウシュベツ川橋梁


1987年3月に廃止された旧国鉄士幌線。
糠平周辺に点在するコンクリートアーチ橋梁群は北海道遺産に指定され、そのひとつのタウシュベツ川橋梁は
1955年、糠平ダム建設により新線に切り替えられてダム湖に沈んだ旧線跡だという。
雪解けと共に水位は上がり、夏以降は水没することから幻の橋として知られている。
遺産登録後、糠平湖周辺林道は許可を得なければ通行できないが、それ以前好きなように林道をバイクで走り回れていた頃が懐かしい。
そこには橋梁跡のみならず、広大で豊かな森と清らかな水が造り出した、しばらく動きたくなくなるほど圧倒的な自然風景が広がっていた。

橋は年々崩落が進み、美しいアーチもあと数年の内に見納めとなろう。
補修による保存の声もあると聞かれるが、僕はこのまま朽ちていく方がいいと思う。
後世に残す重要さよりも、森に横たわる骨となった鹿や木々の躯などと同じように、ここの掟に沿い静かに消えていく…
ここは人間のエゴなど通じない大自然が主役なのだ。



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旧国鉄士幌線 糠平~幌加


かつて森林業で栄えた終点の十勝三股は最大で1500人ほど人が暮らしていたという。
煙が消えて約3年後、糠平~三股は運行休止となり、列車は走ることなくそのまま廃線を迎えた。
それから三十数年、キューロクが歩んだ路は部分的に手入れもされてるようだがほとんど周囲は森に還っていた。




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旧北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線 陸別


北見と池田を結んでいた池北線。
JR化後、第三セクターに転換され2006年4月に廃止となる。
車輛も新型になり、駅舎も改装、蒸機の運行もされ、その力の入れ具合から何とか持ちこたえてくれるかと淡い期待をしたのが甘かった。
最後まで残っていたハエタタキと牧歌的風景の車窓を地元にいながら追いかけなかったことが悔やまれてならない。


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廃線跡を使った体験運転も人気とのことで時々列車の音が響くのだろう。
そんなこともあって駅構内は現役時代の面影が見え隠れする。
まだ雪の残る砂利のホームにいるとヘッドライトを照らした短い列車がやって来るような錯覚を覚えたが
点灯してない信号機に、やはりここも消えてしまった鉄路なのだとまだ春遠い風が隙間風のように胸の奥まで吹き込んだ。




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2019/03/22(金) 23:21:31|
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