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笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

夏の汽車

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秩父鉄道 武州日野~白久


蒸機撮影でなにが嫌かといえば人の多さである。
メジャーな所では同業者の三脚がズラリ…
お手軽な場所だとそこに一般人もズラリ…
首都圏に近い秩父鉄道だと、夏休み期間中の沿線は家族連れなどで大変な賑わいを見せる。
こんな時、蒸気機関車なんて珍しくもなんともなく、ごく当たり前に走っていればいいのにと現役時代を思う。
都会が嫌いで人混みを苦手とする身としては、その状況はサメが泳ぐ海へ入るような心境で
覚悟決めて飛び込むか、人の少なそうな、出来れば誰もいない場所を探すことになる。
上手な人になれば少しだけ人混みを外れ独自のアングルを見付けてモノにされてしまうが、
生憎こちとらそんなセンスは持ち合わせておらず、すごすごと山や森へと逃げていくのがお約束だ。

季節は夏真っ盛り、そんな所は蚊との戦いである。
昔から痒がりで、靴下のゴムで時代劇の島送りとなった刺青のように引っ掻き傷の輪が出来る肌の弱さは蚊は大敵なのだ。
そこで腰から蚊取り線香をぶら下げ、シャツの袖、首元、背中と虫よけパッチをことごとく張る。
これがまたクマのプーさんのかわいい絵柄で、およそ似つかぬいい歳したおっさんがプーさんだらけの出で立ちでいざ参る。
草を掻き分け、いつの間にか胸元に蜘蛛が集り、自然界に生きる虫でありながら人さまを利用して移動するなどけしからん、
大谷翔平の如く喰らえ160キロの剛速球とむんずと捕まえ空に投げる。
100キロにも満たない弱い肩にヒョロロと上がった蜘蛛は何食わぬ顔をして草の上に降りた。

見上げた空は木が覆い、黒い汽車とでは潰れてしまうなぁと思いつつ、かといって暑さで他に移動する気力もない。
夏である上に煙の少なさで定評のある秩父の汽車とはいえ、勾配区間だし、日差しが照れば汽車は浮き上がるんじゃない?
なんていい加減な予想で待つことしばし、豪快な汽笛が谷に轟きゆっくりと近付いて来る。
案の定薄煙とは裏腹に、ガン・ガガガ・ガンと鉄橋に伝わる振動が地面を揺らし力強いドラフトが蝉時雨を掻き消した。
適当な予想の絵面は見事に外したが、中型とはいえ久しぶりのテンダー機は見応えもあり
蚊に刺されることもなく、蚊取り線香とプーさんのダブル効果てき面の夏の汽車だった。




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2019/08/27(火) 05:51:02|
  2. 秩父鉄道
  3. | コメント:2
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コメント

プーさん

プーさん、効き目ありましたか。
蚊には効果が無いと書かれているのですが。
ただ、蚊に効果ないとして、なんの虫除けなんでしょうかね。
  1. 2019/08/27(火) 17:59:10 |
  2. URL |
  3. まこべえ #I5J7kmno
  4. [ 編集 ]

Re: プーさん

まこべえさん、コメントありがとうございます。

虫よけプーさん、蚊に効き目がないとのことですが存じませんでした(笑)
ということは蚊取り線香で蚊が寄って来なかったのでしょうか…。
しかしながら、家の草刈りや庭の手入れでパッチを張る張らないでは、蚊やアブ、ブユなど刺され具合に違いがあるので
何らかの効果はあると思います。

効き目がないのは都会の蚊は薬に対する耐性があるから???
いやいやまさか、そんなバカなことはないですよね^^;
  1. 2019/08/27(火) 21:32:00 |
  2. URL |
  3. u403tsugaru #-
  4. [ 編集 ]

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