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笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

幻影を求め

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秩父鉄道 影森~浦山口    撮影日不明


1988年のさいたま博の目玉として、秩父鉄道で蒸気機関車の運行が始まった頃はテンダーに派手な装飾が施され、
全く心揺さぶられることはなく無視していた。
せっかく蒸機が近くで走り出したのに、しかもカマはC58だってのに、どうしてチンドン屋みたいなことをするかねぇと
まぁガッカリしていた訳だ。
それからどのくらいしてからか、実家のお隣さんが、テンダーのロゴはなくなったよと教えてくれてようやく機嫌が治まった。
お隣もバイク好き、鉄道好きで、バイクの方はトライアル選手権のオブザーバーとして今でも時々駆り出されているようだ。
現役蒸機を追い掛けた最後の世代で、時々聞かせてくれる当時の話は大変興味深く面白い。

余談だが、お仲間に元世界ランキング5位まで登り詰めた現役トライアルライダーがおり、
仮面ライダークウガのバイクアクションをされた一方で、ちょい鉄、蒸機好きという側面も持つらしい。
バイクを洗車していると歩み寄ってきては気さくに話しかけてくれる人だが、
'91年に国立代々木競技場で行われたスタジアムトライアルにおいて、強豪ヨーロッパ勢を押しのけ
日本人初の優勝達成の瞬間を目前で見て以来、こちらが意識してしまう存在でもある。

さて秩父鉄道の蒸機だが、煙室の装飾は多少残っていたものの許容できるものとなり、ようやく見に行ったり
乗りに行ったりするようになった。
写真は得意ではないので、たまにという程度、どれもバイクでツーリングがてらだったが
好きなバイクで好きなように山中を走り、時間になったら線路端に降りて来て汽車を見るなど有意義な時間だった。

C58は貨客両用のローカル線に適した機関車という性格から、何を牽いても、日本の田舎の風景にもよく似合う。
後ろに続く箱は、これまた嬉しい旧型客車であるからそれを写真に残しておこう・・・
そんな風に気が向いて撮った一枚がこれであった。
蒸気機関車の去り行く後ろ姿が何とも好きで、それを撮りたくても沿線のカメラの放列は許してくれず
撮り鉄が多い所も嫌い、けれども撮影地も知らない、で流れ着いたのがこんな所だった。
汽車はこの先下り坂、煙など吐く訳なくても構わなかった。
蒸気機関車と旧客、山があって、走り去る後ろ姿があればいい、そんな思いだった。
それは現役時代のC58が各地を走っていた姿を見たことがなかった僕にとって、きっとこんな感じだったんだろうと
幻影を追い求めていた夢だったのだ。




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2020/08/21(金) 05:21:25|
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