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笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

横浜そごう裏の貨物線 (・・・と追記ハチロク)

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高島線 桜木町~東高島


朝の通勤ラッシュがそろそろという根岸線から逃げるようにやって来た重連単機が
横浜そごう裏手の帷子川の鉄橋を渡る。
かつて国鉄高島貨物駅の上下の引上線が本線と並び複々線のような様相だった鉄橋上も
高島駅が廃止されて今や東高島から桜木町が単線となり、高島駅跡に至っては面影はほとんどなく
この鉄橋が辛うじて当時を伝えているといった感じだ。

二十歳前後の約2年間、仕事の配属先がこの界隈で、古参先輩方は恐ろしく軍隊のように厳しかった。
ぶっ飛ばされたことは一度や二度ならず、一昼夜勤務で下っ端は仕事よりも雑務から絞られた。
掃除洗濯は言うに及ばず、中でも大変だったのが一人千円の予算で昼・夕・夜・朝の4食を10人分、
下っ端二人が献立を考えて作る飯作りだった。
前回勤務のおかずと重なってはならず、キャベツの千切りは糸のように細くしないとウサギの飯か?といって捨てられた。
買い出しは午前と午後の二回、地下足袋姿のまま自転車で買い出しに行くのが年齢的にも恥ずかしくて嫌だった。

それでも商店街の馴染みとなった店では
「チャーシュー切ったから食べて一服してきな」とか
「そこから好きなアイス取ってっていいぞ」とか、
魚屋へ行けば「刺身を少し余分に入れといてやったからな、見つる前に食っちまえ」とか、
まぁとにかくよく可愛がってくれたことが大変な支えであり、転勤の際には一軒一軒挨拶に回ったほどだ。

そういう雑務から段々一日の流れを覚え、時間にも余裕が出てくると少しずつ現場に連れ出してくれるようになる。
現場は危険と隣り合わせで約2年の間、人生終わったと思ったのは4回、一度はあわや胴体真っ二つ既の所までいき命拾いした。
だが、当時は事が起きなければ事故扱いにはならずマルとなった時代であり、上司の両足切断事故もあって身の危険を感じ
昇格試験を受けて転勤したが、軍隊のような厳しさは危険が伴うため気を締める意味があったのだと思う。

それでも怖かった思いばかりではなく、夜になると比較的楽で、隣の部署の奴との共同作業前にあった待ち時間に
互いの恋バナを暴露し合ったり、愚痴を言い合ったりの時間が気分転換にもなれば
なんと言っても一般人には見れない位置からの港の夜景や花火大会、元旦を迎えた瞬間の船の汽笛は格別だった。
飯作りに四苦八苦していると時々手伝ってくれた料理好きの先輩がいて、勤務が土日に当たると
大量に発生する空き時間を利用して釣りのお供をさせられた。
たまたまか腕だったかは知らないが釣れた魚を刺身にしてくれ、それはこの川の河口で釣れたスズキであった。
配属当時はまだそごうはなく、首都高横羽線を車のライトが見えていたものだが程なくしてから工事が始まり
開店を皮切りに、いよいよみなとみらいの整備が始まるんだなぁと、新たな夜景の一部になったそごうの下を行き来する
EF65やDE10らを眺めていた。





類は友を呼ぶというのか、鉄道好きの古参先輩がいて、港湾線にはハチロクをよく見たと聞いた記憶がある。
そのハチロクがKATOから発売され、もう痺れまくっている。
当初通販サイトで予約していたが、実際に目にして手に取り、試走させてもらって納得して購入したいとキャンセルし
発売から3日後、IMON大井町店で、買い物ついでに立ち寄ったポポンデッタ港北店で花輪線貨車セットを購入した。
貨車セットはパイプ煙突、副灯欲しさより貨車欲しさ、ハチロクの出来栄え次第でもう一輛いくかと考えていたのだが・・・

いやもう、凄いのなんのって、たまんねぇの独り言連発だ。
C56が発売された時、あまりもの小ささに詰められた精巧なスタイルと抜群の走行性能にそれまでのN蒸機の概念を吹き飛ばされ
C12で更に安定度の増したスローの利き具合に再び驚き、ハチロクで衝撃は三度起こった。

軟質プラパーツのために多少建て付けの甘さを感じるが、もはや粗探しの次元であり、大正ロマンの品位すらあるプロポーション、
走行安定性、どれも素晴らしく、特に一発目のドラフトが発せられる直前の回転し始める動輪や
完全に停止するまで続く滑らかさは、もはやNゲージの次元じゃない。
ボイラーとランボードの隙間から見える第一動輪が超スローで動かすとスポークがキラキラと、マジでヤバい。
あまりにも良すぎた期待以上の出来栄えに、増車はしないで一輛に止めておこうという逆の気持ちが働いた。
それはD51ばかりのところに一輛のC57、むさい野郎共の中に美女一人と同じく、我がハチロクにも紅一点であって欲しいといった思いだ。
あんまりにも惚れすぎて、毎夜枕元に置いてニンマリして寝るキモオタワールドに突入である。

気持ち悪いほどスムーズに走るハチロクだが、品番から続くことも予想され、デフなし機は是非望む。
いやいや、ここまでの出来栄えなら出すべきだ。
室木線や香椎線などの平凡なイメージの展開も期待したい。
これで後はハチロクと対となるキューロクへと行ってもらいたいものだが、はたしてC58が先が、それともC50が来るか、
今後のKATO蒸機に乞うご期待だ。


テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2020/09/02(水) 21:56:30|
  2. 高島線
  3. | コメント:2
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コメント

ハチロク

ハチロク。すごい仕上がりですね。
日本のNケージもここまできたか、という感じで、走りもよいです。
さすがに三両は買いませんでしたが、花輪線でよく見られた後部補機の編成を楽しみたくて二両購入。さらに副灯ほしさな貨車セットまで買ってしまいました。
まだ、つけかえもせず、ナンバープレートすらつけてはいませんが、さっそく走らせて楽しんでいます。
いや~、最高ですね。
引き続き、大型ライトに通常の屋根のタイプも登場させてほしいですね。
あえて言えば、この小ささなのに、キャビネットのなかに常設しているトミックスのミニカープレールは回れないこと。
C56やマイクロのキューロクも通過できるのに、ちょっとここは残念。
とはいえ、ながめているだけでも、楽しくなるハチロクです。
  1. 2020/09/04(金) 23:51:03 |
  2. URL |
  3. まこべえ #-
  4. [ 編集 ]

Re: ハチロク

まこべえさん、コメントありがとうございます。

ほんと凄いですよね。毎晩眺めて走らせて寝不足です。
後部補機・・・むむ、禁止ワードですね。
重連でも、前向き後補機や逆向き後補機でも、様々なことが違和感なく遊べるのが花輪線ハチロクの楽しいところ。
きっとバリエーションが出るだろうし、一輛を目一杯走らせてやろうと抑えている心が折れそうです(笑)

>引き続き、大型ライトに通常の屋根のタイプも
仰る通り、そのタイプを熱望しています。デフなしも。
室木線イメージで客車とセラの混合列車なんていかがですか?

大型機は大型機の良さがありますが、小型中型機は狭いスペースでワフ一輛なんて短い編成で楽しめるのも魅力です。
ミニカープレールを走れないのはちょっと残念ですが、その点C56やC12は貴重ですね。
一体カトーのN蒸機はどこまで進化するのか、今後も楽しみです。

ともあれ、心の中で三式の汽笛が今宵も響きそうです。


  1. 2020/09/05(土) 11:47:04 |
  2. URL |
  3. u403tsugaru #-
  4. [ 編集 ]

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