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笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

遠い地に思い馳せ

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小学生の頃、川崎駅で京浜東北線を待っている時、東海道本線を颯爽と南下していくEF58牽引の客車列車を見た。
何という列車だったか当時は分からなかったが、それは東京発西鹿児島行きの急行「桜島・高千穂」であった。
この頃は鈍行急行問わず長距離列車など各地に普通にあり、上野は北へ、東京は南への旅立ち口、そんな風に思っていた。
青森、秋田、直江津、金沢、下関、長崎、西鹿児島・・・
地図でしか見たことがない地名が駅の行先表示板に、気持ちエコー掛かった駅の案内放送にと聞こえ
まだ見ぬ遠い旅路への思いを馳せ、少年の小さな胸にたまらない旅情の響きとなって込み上げたものだった。


現在の在来線はというと京阪神の新快速、敦賀~播州赤穂、距離275.5㎞が最長距離普通列車であるらしい。
続いて関東の熱海~黒磯の268.1㎞、北海道旭川~稚内259.4㎞なのだとか。
特急はというと、にちりんシーガイアの宮崎空港~博多411.5㎞、宗谷の札幌~稚内396.2㎞、スーパーおきの
新山口~鳥取378.1㎞、オホーツクの札幌~網走374.5㎞で、いずれもたかだか400㎞前後であり
上野~札幌とか東京~西鹿児島などのような海峡や地方を跨いで走破するという列車はない。



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東海道本線 東京


その中で奇跡的に残る在来線の長距離列車サンライズ瀬戸・出雲。
ブルートレインが廃止され、長距離列車というものが遠い過去になろうとしている現代に唯一残された列車として人気は高い。

上野東京ラインとして通過する列車が殆どになった東京駅の行先表示板に、「高松」「出雲市」の文字が燦然と輝く。
旅一座の田舎舞台から立派な国際劇場の舞台へと上がるかのような新幹線とでは少し趣が違う。
いつも下駄代わりに乗っている在来線から・・・というのがミソであり、まさに歌にある通り平塚以遠も線路はどこまでも続き
これを辿れば遠い所まで行けるのだと、まるでそこの景色が見えるような気持ちにさせられたあの頃の匂いがする。
主要な街を繋ぐだけのものではなく、讃岐や出雲、はたまた四国・山陰地方という土地の匂いがホームに漂う。

新幹線は遠距離を高速短時間で移動でき、時間を効率的に使え、快適で便利さのある反面、
地べたの上を走らず、沿線途中の、そこならではお国訛りや地方色さえスッ飛ばしてしまう飛行機にも似た感覚になり
僕には「旅」というものをする上で旅情感は薄れてしまったように思えてならない。










テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2020/09/24(木) 03:23:53|
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