笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

鎮守の横を

早いものであれから2年の歳月が流れた。
試運転最終日、まだ日も明けやらぬ早朝に着いた会津平は深い霧の中だった。
予想以上の寒さに身体は凍え、それとは裏腹に僕の心は熱く高鳴っていた。
2001年、只見線に煙が復活すると聞いた時はいても経ってもいられず北海道から会津を訪れ、
以来やっとの思いでその機会を得ることができた。

「草深いローカル線」という表現が似合う路線は随分と少なくなってしまったが
只見線はその数少なく、且つ最も蒸気機関車の似合う路線のひとつであると思う。
小学生の頃に雑誌等で見てからというもの、その郷愁溢れる風景に魅かれ何度旅に出たことだろう。
そんな只見線に求めていたのは蒸気機関車の迫力ではなく、会津という里を走る日本の汽車の姿だった。


陣取った神社の境内では数名の同業者の方が集まった。
その内の一人が向こうの道路はすごい人だかりだと言う。
人混みを苦手としている自分だが幸いにもそれ以上人数は増えることなく、和やかなムードで汽車が来るのを待つこと数時間。
会津平に響くC11の汽笛、近付くドラフトに全身が震える。

来た・・・!!

ロッドの音も軽やかに、里色に染まった村の鎮守の横を往く。
乾いた旧客のジョイント音、遠ざかる汽車の音、辺りに漂う残り香・・・。


まだ一本目の撮影なのに、
でも、もうそれだけで満足だった。



PB064852-2fc.jpg

只見線 根岸~新鶴   2014年11月6日撮影




テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2016/11/14(月) 22:40:13|
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下手な鉄道写真を撮っておりますが、沿線風景や旅先での一コマなども載せていこうと思います。
見て下さった方の一人でも郷愁感や旅への思いをお持ち下されば嬉しく思います。

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