笛の音響けば

汽車の音色は旅へと誘う道標

夢に描いていた列車

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釜石線 柏木平~宮守    2014年2月撮影


釜石線にC58がSL銀河として復活してから早いもので3年が経った。
大好きな形式ゆえに、また行きたいなぁと思いつつも道東オホーツク地方からとなるとなかなか行き難い場所に歯がゆい思いがする。
数年前まで仕事の都合で東京にいた際、復活初年度の試運転に行ったのが最初で最後となっているのが現状だ。


あの時・・・。
2014年春からの本番運行に備え、2月から試運転が始まると聞き、詳しいダイヤも友人や知人から情報も得た。
是が非でも訪れようと当初2月半ばから下旬にかけて予定していた。

平成26年豪雪で各地が大雪に見舞われた当日、宮城に住む友人は翌日から始まる試運転列車の撮影のため
もう一人の煙中毒者の友人すら後退りするなか単身で釜石に向かった。
通常なら二時間もあれば着く行路をその倍以上の時間をかけ、何度もハマりながら死に物狂いでやっと着いた先に広がる美しい風景に心を奪われたという。
前夜のあまりにも凄い豪雪に、試運転初日はウヤかと思われた方もいたのか人出はかなり少なかったらしい。
ところが真っ白に雪化粧した山と木立の向こうから煙が見え、それも現役さながらの空を埋め尽くす爆煙が見え
それがゆっくりゆっくりと勾配を登って来る。
もう身体が硬直し涙が出るほどの感動的なシーンが撮影できたと後退りした友人と僕に画像を転送してきた。
その画像を見た次の瞬間、僕は旅支度を始めていた。
こんなもの見せられちゃ黙ってられない!!!
後退りした友人も何たることかと既に釜石入りしたという。
こっちも翌日始発の新幹線に飛び乗れば、復路の試運転列車に間に合うと同行を求め、遠野で拾ってもらえることになった。

かくして復路のシーンたった一本の撮影のために仕事をズル休みして釜石のC58に会いに行った。
東北の地に馴染み深いC58の勇姿は僕のひとつの憧れだった。
蒸気現役時代は地味でどちらかというと不人気だった機関車だが、そんなC58が陸羽東線で魅せた最後の勇姿、迂回急行津軽。
その存在を知った時、今までの功績が報われた時のような嬉しさが子供ながらにして僕の心に湧いた。

雪の峠路を力強くやって来た彼の姿は、僕にとってSL銀河の試運転列車ではなく、
路線も編成も時代も違えど、ずっと頭の中で思い描いていた夢の迂回急行津軽の姿だった。





テーマ:写真日記 - ジャンル:日記

  1. 2017/01/27(金) 21:35:56|
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